三十年前の蝉しぐれ
柴崎正道/ジョルジュ高橋 舞踏&タンゴ公演
2019年11月30日(土)15:30,19:30~
(開場は30分前)
前売 3000円 当日 3500円
■会場 スタジオG-Box (渋谷区恵比寿4−4−11太興ビルB1)
JR恵比寿駅東口徒歩2分 http://gbox-tango.com
■予約および問合せ TEL03-6231-0170(G-Box)
E-Mail info@gbox-tango.com
■CAST 柴崎正道、ジョルジュ高橋、リタ ■演奏 Mihoko(Vo,Pf)
かまびすしい蝉しぐれを浴びた背中を優美にくゆらせ、舞踏に没入していた若き
ジョルジュを
2019 年も暮れ行くなか、シバサキが踊る
今を遡ること30年前、シバサキは初めて「暗黒舞踏」を観た。全裸に近い体に練白粉やら金粉やらを上塗りした男女が爬虫類の如く蠢き、そのたおやかな息づかいが仄暗い舞台空間を埋め尽くしていく。それはいまだかつて目撃したことのない、溶解しては勇躍する魂の欠片であり、身体の暗部に押し込められていた、土俗的な情動の発露であった。
虫のすだきが客席上方で響き渡るなか、二人の男が裸の背を観客に向け、このうえなく歪みながらうずくまっていく。何処と無く郷愁を呼び起こす、静かでエロチックな踊りが忘れられない。
そんな背中で躍る二人の男の片割れが、なんとアルゼンチン・タンゴ界の雄であるジョルジュ高橋であったと知ったのは、つい1年前のことである……。
今、ジョルジュ高橋は何を踊るのか。30年前、いやそれ以上の若き日に悶々としていた青春の彷徨に回帰するのか。それとも、「タンゴ」と「舞踏」という二つの合わせ鏡をよりどころにして、未来のジョルジュの行く末を果敢にも退廃の残滓として浮かび上がらせるのか……。「舞踏」、あるいは「タンゴ」を愛する皆様、そしてジョルジュを愛する皆様、はたまたシバサキを愛する皆様、どうぞ11月30日に恵比寿G-Boxにご来場ください。